「壁打ち」という言葉が苦手な理由

フリーランスで働いていたり、ひとり起業していたりする人にとって、最近よく聞く「壁打ち」という言葉。

私は、この言葉、ちょっと苦手です。

使うことを否定するほどではないですが、

○○さんの壁打ち相手になったんですね。

壁打ち相手になってください。

などのように言われると、ちょっと…いや、実はだいぶモヤモヤします。

「話し相手になること」は嫌ではないですが、「壁打ち相手」になることは嫌だな、と思ってしまいます。

なぜだろう…と考えてみたことを整理してみました。

壁打ちとは

もともと壁打ちという言葉は、壁に向かってボールを打つ球技の練習の一つです。これになぞらえて、ビジネスの場では「会話の相手に壁役を担ってもらい、意見をぶつけたり相談したりすること」を壁打ちと呼び、使われるようになりました。プロジェクトにおいては、プロジェクト内で生じた課題やアイデアなどを第三者に聞いてもらい、場合によっては意見を出してもらうことを指します

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なぜ、「壁」なのか?

「なぜ、話し相手になってくれる人を”壁”と呼ぶのか」

これだな…と考えていて思いました。

本物の壁なら、テニスの「壁打ち」のように、ただボールが返ってくるだけです。

壁の形状によっては、少し曲がったり、減速したりといった変化はあるでしょうが、ボールが形を変えて返ってくることはありません。

でも、人相手の「壁打ち」は、自分が言った言葉がそのまま返ってくることは期待していませんよね?

新しいサービスのコンセプトをどうするか悩んでいるんです。

まり子

新しいサービスのコンセプトをどうするか悩んでいるんですね。

そうなんです。競合との差別化をどうしようかと思っていて…。

まり子

競合との差別化をどうしようかと思っているんですね。

はい。いろいろ考えすぎて、自分のウリになる部分がわからなくなってきて…。

まり子

いろいろ考えすぎて、自分のウリになる部分がわからなくなってきたんですね。

ただ、ひたすらこんな会話をするなら、相手を「壁」と呼んでいいと思います。

または、「へぇ」「そうなんですね」「なるほど」などだけを返す場合も。言葉は変わっていますが、中身は実質ないですし。

でも、「壁打ち相手になってください」と言われたときに期待されているのは、このような返しではない…と感じています。

実際は、先ほどの「壁打ちとは」という説明にあるように、「相談」だったり、「意見を求める」だったりします。

相手によっては、コーチングのように「自分の中にあるものを引き出してもらえそう」、その人の「知見から有意義な情報が得られそう」という期待もあるのではないでしょうか。

なので、本当にただの「壁打ち」なら、相手は誰でもいいはずですが、相手を選んで「話し相手」になってもらいますよね。

「相談」「コーチング」でいいのでは?

「ビジネス用語として成り立ったただの言葉」と割り切って使えばいいのだろうな、と思います。

でも、やっぱり、話し相手になってもらう人を「壁」扱いは失礼じゃないかって思っちゃうんですよね。

まだ、自分からそう表現するならわかります。でも、聞いてもらう側からの「壁打ち相手」は、嫌な思いをさせた側から「悪気はない」と言われたときのようなモヤモヤを感じてしまうのです。

まり子

わざわざ「壁打ち相手になって」って言わないで、普通に「相談に乗ってください」でよくないですか?

そう思います。

ちょっとひねくれた見方になってしまうかもしれませんが、「相談」ではなく「壁打ち」と表現する際は、

答えは自分が持っていて、相手から教えてもらうわけではない。ただ、声に出して考えたいから、相手が欲しいだけ。

そんな意図を感じてしまいますが、本当にそうなら、自分で一人二役やって、声に出して話せばいいと思います。

でも、実際は、相手の意見を求めたり、うまく言葉にできない思いを引き出してほしかったりしていると思うんですね。

それは、「相談」であり、「コーチング」だと思います。

言い換えていこうと思う

声高に叫びたいとまでは思っていない…そう思っていたことですが、ブログに書くほどは思っていたんだな、と実感しました。

今まで、「壁打ち相手」と言われても特に訂正はしていませんでしたが、ブログを書いていて、それもよくないな、と感じました。陰でコソコソ言うくらいなら、ちゃんと主張したほうがいいですね。(陰ではないけれど)

今後、「壁打ち相手になってください」と言われたら、「”壁打ち”というのは、何を期待していますか?」と聞こうと思います。

「意見が欲しい」のであれば、「相談に乗ってほしいのですね」と言い換えますし、「うまく言葉にできない」や「頭の中を整理したい」などであれば、「コーチングが必要なのですね」と言い換えて返答します。

ストレスに感じるほどではありませんが、違和感を感じたままにしないというのは大切ですね。

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