言語化力を高めるには、練習と継続しかない
会社員時代も、今のフリーランス(個人事業主)でも、言語化力を評価いただく機会がよくあります。
特に、相手の話した内容を要約したり、言い換えたりするときや、物事を説明するときにわかりやすい例え話で理解しやすくしたときに言われることが多いと感じています。
「どうしたら、そんなふうにできるの?」と言われると、「何もしていませんよ〜」…とは言えません。そんな生まれ持ったセンスは、私にはないです。
やっぱり、日々「言葉」を意識して、練習するようにしているからだろうと思います。そこで、今回は、私が普段どのようなことをしているのかをご紹介します。
それまで言葉による表現・説明がされて来なかったもの、あるいはできなかったものを、言葉で表現すること。
相手の要求や目的に合わせて情報を分類した上で言葉を用いて単純化すること。
- 出典:Schoo https://schoo.jp/matome/article/1370
わからない言葉を調べるようにする
まずは簡単なことから。
学び(インプット)のために、よく本を読みますが、そこで出てきた「意味がわからない・意味があいまいな単語」をそのままにしないことです。(「読めない漢字」も)
文章を読んでいると、ちょっと意味がわからない単語があっても、前後の文脈でなんとなくわかる気がするときがあります。
でも、それでわかったつもりで読み流すと、その「ちょっと意味がわからない単語」を自分が使う日はやってきません。
なぜなら、意味をしっかり把握できていないし、読み流しているので単語自体を覚えていないからです。
ここで、読み方や意味を検索して理解しておくと、ボキャブラリーも増え、相手に合わせた言語化がしやすくなります。
書籍の中の読めない漢字だと、コピペで読み方・意味を検索できないですよね。
Windowsだと標準で手書き文字が入力できますが、私はMacをメインで使っていて手書き入力できません。そんなときはこのツール「Google入力ツール」(Web上で手書き入力できる。無料)を使っています。
▼Google入力ツール
日常で視界に入るものを文章で表現してみる
次もやり方は簡単だけど、ちょっと頭を使うこと。それは、
「日常で視界に入るものを文章で表現してみる」
です。
例えば、朝起きて、カーテンを開けたら目に入る空の様子で考えてみましょう。
「今日は晴れだな」「今日は曇りだな」だけではなく、どのような晴れなのか、どのような曇りなのかを表現してみるのです。
テレビでアンミカさんが「白って200色あんねん」とおっしゃったことが話題になりましたが、「空の様子」は200通りどころか毎日違いますよね。
この空は、今日同じ場所で右向いて撮ったものと左向いて撮ったものです。同じ日の同じ場所、同じ時間でも全然違いますね。
左だと、「今日は、真っ白でまるで大地のような雲に覆われているけれど、真夏の日差しを感じる陽気です。雲の上で気持ちのいい運動会が開けそうな天気です」と考えてみました。
右だと、「今日は、雲があるけれど、真夏を感じさせる晴れです。空の深い青から水色にかけたグラデーションが美しく、空の広さを感じさせます」と考えてみました。
小説家のような情緒ある文章にはなりませんでしたが、なにげない日常を文章にして表そうとするだけで、すごく言葉を意識します。
そして、ここでも調べた単語がありました。
それは、「晴れ」。
「晴れています」と書こうとして、「晴れ」と「曇り」の定義ってなんだろうと思ったんですね。
「雲の量が1割以下(0~1割)の状態を「快晴」、2割から8割の状態を「晴れ」、9割以上の状態を「曇り」といいます」とのことです。
- 出典:横浜地方気象台「よくお寄せいただくご質問」 https://www.data.jma.go.jp/yokohama/shosai/03-about/02-annai/01-qa.html
「意味がわからないから調べる」だけでなく、「言葉を正しく使う」ことも意識することも大切です。
一日の振り返りをする
そして、次はちょっと本格的な練習になります。
それは、「一日の振り返りをする」です。
私は振り返りのタイミングを当日の夜と翌朝に取っています。当日の夜はサクッと、翌朝はじっくりと、下記の項目を挙げて振り返っています。
当日の夜にする一日の振り返り
夜は、脳科学的にネガティブ思考に陥りやすいと考えられているそうなので、あまり深く考えないようにしています。
そこで、振り返りのフレームワーク「KPT法(Keep・Problem・Tryの略)」に「A(Awareness)」を足した「KPAT法」で、簡単に一行程度で言葉を書き出すようにしています。
- Keep:よかったこと、継続したいこと
- Problem:課題に感じていること、改善が必要なこと
- Awareness:気づいたこと、わかったこと
- Try:今後やること、Keepを継続/向上させること、Problemを改善させること)
そして、最後に「今日の中でどれだけ些細なことでもいいから、自分の褒めポイントを探して書く」ということをしています。
今日一日を褒めて終わるのは、言語化の練習だけでなく、一日のルーティンとしてもいいと思います。
翌朝にする昨日の振り返り
一日の朝に行う振り返りは、書籍『書く瞑想(著者:古川 武士氏)』の第二章『「書く瞑想」の書き方』を参考に、放電・充電ログとセルフトークを書いています。
具体的な書き方は、書籍をご覧くださいね。書籍は、一日の振り返り(書く瞑想)から始まって、書くことによる月に一度のセルフコーチングまで説明があります(習慣化も)。
一週間の中で印象に残ったことを記す
そして、週に一度、「一週間の中で印象に残ったこと」を書いています。
これは、書籍『言葉にする習慣(著者:さわらぎ 寛子氏)』の第一部『感覚に敏感になる② 「思いをたどる日記」をつける』を参考に、「心が動いた出来事」について書き記していきます。
書籍では、これも毎日とありますが、私は無理せず、これは一週間に一度にしています。
また、書籍自体が言語化に関するものなので、ぜひ、手に取ってみてくださいね。
自分の感情に目を向けることが大切
二つ目の項目から、言語化の練習は、自分の感情に向き合うことがセットになると気づいたのではないでしょうか。
言葉にする対象は、起こった事実を言葉で表す場合にも使いますが、その場合、表現に悩むことはあまりありません。端的に事実が伝わることが大切だからです。
ビジネス(集客)においては、「人の心を動かす」文章が求められます。
心が動くということは、感情に触れるということなんですね。
なので、お客様の心に響く文章が書けるようになるには、「人の感情」に敏感でなくてはなりません。
そのためには、まず、自分の感情を豊かにすることが大切だと感じています。
ぜひ、試してみてくださいね。